2020年4月12日日曜日

大林宣彦監督

先日、監督の訃報を耳にして
内に秘めていた想いが爆発!
あまり東京時代を語る事はありませんが
私が東京に居た20年ほどの
ほとんどはTV番組を制作する仕事でした。

私は長男で最終的には家業の農業を継ぐという
約束を父と交わして東京に出ました。
30代を過ぎて、そろそろUターンを意識した頃に
せっかくなら他の仕事も経験してみたいと思って
知り合いの方が経営している
芸能事務所のマネージャーを経験してみる事に。
まだ右も左も分からないような状態で
いきなり大物女優?の担当になってしまい
その時その女優が出演したのが大林監督の作品でした。

その作品は全編地方ロケで先に同行していた付き人が
その女優にNGを出され帰ってきて
次に行ったのが私だったのですが
噂には聞いてても、もうホントに対応が大変で
結局、私もNGを出されて帰る事になりました。
スケジュールの打合せなどは助監督や奥様とやってて
私は直接、監督と顔を合わせる事など無くて
私の事なんかは分からないだろうと思ってたので
そのまま帰ろうと思ってたのですが
たまたま同宿してるホテルのチェックアウトを終えて
ホテルを出ようとしてる所で
ロケに出発する監督に会ってしまい
こちらが挨拶しないのも失礼だと思って
「○○のマネージャーの原です。
 今日で帰ります、お世話になりました。」
と挨拶したら
『君も大変だね、でもまたね!』
と当時はノイローゼ気味だったので(笑)
監督からかけられた言葉をキッチリ覚えてないのですが
「えっ!私の事分かってるんだ」と
すごく監督の優しい言葉が身に染みて
元気をいただいたのを覚えています。
再度、お会いする機会はありませんでしたが
当時の、あのお声掛けが無ければ今の私は無いのかも?!
遠い所からですが、ご冥福をお祈りします!

今の私を護ってくれている
あけびスフィンクス(笑)
手長っ!